地球上で一番広い海洋で、その面積は1億6624万1000平方キロ。地球の表面は大陸が3割、海洋が7割を占めるが、太平洋は地球上の海洋の約46%を占める。海洋としての年代も最も古く2億5千万年前にあった超大陸パンゲアに対する超海洋パンサラッサが祖先である。太平洋の底は太平洋プレート、ナスカプレート、ココスプレートからできている。これらのプレートを作っているのが東太平洋海嶺と呼ばれる海嶺である。全体としては海洋地殻から成る部分が多いが、場所によっては大陸地殻から成る部分も存在する。例えば現在、注目を集めている「ジーランディア」と呼ばれるオーストラリアからニュージーランドにかけての広大な地域には、オーストラリアの半分ほどの大陸が海底に沈んでいるのではないかと考えられている。海洋地殻とは異なる部分のシャツキーライズ(シャツキー海台)もその例である。また1964年に書かれた、アメリカの海洋地質学者、メナードの『Marine geology of the Pacific』では、太平洋の中には海山が4000ほどあると書かれているが、その後の調査で1万以上も存在すると考えられている。またトランスフォーム断層が数多く存在していて、そこにはマントル物質が海洋の表面に顔を出している。太平洋の年代はほかの海に比べて古く、地球上に海洋が誕生以来、存在していたとも考えられている。