微分・積分と並んで、大学で理系学生が最初に学ぶのが、微分・積分と行列・行列式であり、理工系・経済系の必須概念。この概念をはじめて完成させたのが関孝和である。
未知数がxとyの二元連立方程式(1)が与えられたとする。
このとき、四つの係数を並べた
を2×2行列という。また、二つの成分を縦に並べたものを二次元ベクトル(two-dimensional vector)という。
この行列とベクトルの間に以下のような操作を定義する。
そうすると、連立方程式は、
「A、が既知のとき、
を満たす、を求めよ」
ということになる。
この行列Aは、二次元ベクトルを二次元ベクトルに移す作用とも考えられる。こうして、線形写像の表現が与えられる。