「3以上の自然数nについて、自然数x、y、zで、xn+yn=znとなるものはない」とするフェルマーの定理(Fermat’s last theorem)に、L.オイラーもまた興味を持って取り組んでいた。そして、やはりこの問題の拡張を考え、類似の予想を立てた。オイラーの予想は、以下の通り。
「n≧3のとき、a1n+a2n+……+akn=bnをみたす自然数の組(a1,a2,……,ak,b)は存在しない」
しかし、この予想はコンピューターの発達とともに、続々と以下のごとく反例が見つかっている。
1966年に275+845+1105+1335=1445
88年に958004+2175194+4145604=4224814
この88年、N.エルキースは楕円曲線論を用いて、a4+b4+c4=d4をみたす自然数解の組(a,b,c,d)が無限にあることを示した。
やはり、フェルマーの定理は三つ組でこそ成り立つ定理だったのかもしれない。