ハドロン(→「クォーク」)の内部では磁束のようなグルーオン場(gluon field)の管束がクォークを結びつけている。一方、量子色力学(→「標準理論」)のカラー対称性はハドロンの外部では破れている。核子集団を原子核の内部密度より高密にすると、核子は合体してクォーク物質(quark matter)となる。アメリカのRHIC加速器(Relativistic Heavy Ion Collider)での重イオン衝突実験が進んでおり、対称性が回復した高温のクォーク・グルーオン・プラズマ状態が作られている。またビッグバン宇宙初期では全空間がこうした状態にあり、それを再現しているといえる。