四つの基本的力から重力を除いた三つの力(three fundamental force 電磁力、強い力、弱い力)についての理論で、電弱理論(electroweak theory)と量子色力学(QCD ; quantum chromodynamics)からなる。この理論では物質粒子はクォークとレプトンで、力を媒介するのはゲージ粒子(→「ゲージ場理論」)である。ヒッグス粒子(Higgs boson 質量の起源となる粒子)は自己相互作用で真空の相転移(transition of vacuum 真空の転移ともいう)を起こし、その値と湯川結合(Yukawa coupling)で質量が決まっている。また真空の相転移の結果として光子と弱ボゾンの質量に大きな差が生じて、弱作用と電磁作用が分かれた。ヒッグス粒子の質量が150GeV(ギガ電子ボルト Gは109=10億)程度なら、大型粒子加速器LHC(Large Hadron Collider CERNの世界最大の円型加速器)で確認でき、南部理論にはじまるヒッグス理論による質量の起源の理論の検証となる。