重力は個々の要素の性質の足し合わせではない大域的な新しい効果を引き起こす。この効果は、例えば、力のない二次元空間の状態が力のある三次元空間の状態と同等である、とみなせる。これを一般化して、ある領域内の現象がその境界面の物理から完全に再現できるという仮説である。反ドジッター時空(anti de Sitter spacetime)とその境界での重力のない相互作用理論とが同等性が示されている。また、この対応はブラックホールの量子効果やエントロピーといった情報量の理解に役立ち、さらにQCD(量子色力学)とハドロン(→「クォーク」)のひも理論(→「超ひも理論」)の間にも成り立つと考えられる。