四つの基本的力の統一理論と時空の量子論(quantum theory of space-time)を建設する一つの試み。従来の場の理論では時空を大きさのないゼロ次元の点の集合と考えるが、超ひも理論では点が一次元の自由度をもつ「ひも」に広げられる。プランクエネルギー(Plank energy 1028eV〈電子ボルト〉)では、プランク長さ(Planck's length 10-35m)スケールの多重連結の複雑なトポロジーをもつ空間にみえ、低エネルギーの現象ではその存在に気づかずに、時空は連続体にみえる。「超」は超対称性(→「大統一理論」)の意味で、ひもの摂動的変動のモードが素粒子場を表す。非摂動的な考察の進展で、現在はひもとブレーン(面)の共存する時空論が定着。二つの面(Dブレーン D-brane)に端点をもつひもの振動モードとして素粒子場が表される。一般相対論を量子化するループ理論(loop theory)の試みもある。