スピンがゼロまたは整数の粒子はマイクロK(ケルビン。0K=-273.15℃)の低温でボーズ・アインシュタイン凝縮を起こすが、これまでの実験では質量をもつ原子の場合についてのみ実現されていた。1.5μm(マイクロメートル μは10-6=100万分の1)間隔の二つの鏡に囲まれた空間にレーザーと同じパンピング(pumping 水をポンプで上に移すように、下のレベルのデンシを上のレベルに移すこと)の手法で数万個の光子を集積させることで光子のボーズ・アインシュタイン凝縮を実現した。小さい空間に閉じ込めているので、最低のエネルギー量子が大きいために、低温に冷却する必要がない。量子力学の効果から見ると、粒子のボーズ・アインシュタイン凝縮は粒子の波動的性質を検出したものだが、光子のボーズ・アインシュタイン凝縮は波動の粒子的性質を検出したものといえる。