複分解AB+CD→AC+BDと同じだが、特にアルケン(水素と炭素の組み合わせで、二重結合をもつ)の間で、アルキリデン基RCH=の交換反応によって分子がパートナーを替えてダンスを続けるように例えられる。2005年度のノーベル化学賞は、この反応を有機合成の分野で発展させたフランス石油研究所のY.ショバン博士、カリフォルニア工科大学のR.グラブス教授、マサチューセッツ工科大学のR.シュロック教授の3人に与えられた。ショバン博士は金属カルベンの触媒としての働きを解明し、グラブス、シュロック両教授はそれぞれモリブデン、ルテニウムを含む金属触媒を開発した。
図「物質の構造」