糖を主成分とする物質の総称。炭素と水の化合物に対応する組成をもつものが多く、炭水化物(carbohydrate)ともいう。糖には炭素数5(ペントース)のリボース、キシロース、炭素数6(ヘキソース)のブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ガラクトースなどの単糖(monosaccharide)と、複数の単糖からなる二糖、三糖、四糖などのオリゴ糖や多糖などがある。虫歯予防剤として用いるキシリトール(xylitol)はキシロースを還元してつくる。二糖にはヘキソース2分子からなる麦芽糖(マルトース)、乳糖、ショ糖(ブドウ糖、果糖各1分子からなる)などがある。シクロデキストリン(cyclodextrin)はブドウ糖が6~8個環状につらなったオリゴ糖(oligosaccharide)。多糖(polysaccharide)は多数分子の単糖が縮合した高分子化合物で、でんぷん、グリコーゲン、セルロースなどがある。糖質が脂質と結合した糖脂質(glycolipid)や、たんぱく質と結合した糖たんぱく質(glycoprotein)も重要な生理的機能をもつ。