マイクロ化学、すなわち化学システムのnm(ナノメートル nは10-9=10億分の1)レベルまでのミクロ化、集積化は反応時間、測定時間の大幅な短縮と高効率化、試薬量・廃液量の低減、省スペース、携帯性などのさまざまなメリットをもたらした。例えば、容器は100分の1の大きさ、試料は100万分の1の量、反応時間は1万分の1に短縮できる。ナノレベルの原子・分子のマイクロスケール反応場、マイクロリアクターないし化学集積回路(化学IC chemical IC〈IC ; integrated circuit〉)を扱う。なお、化学ICとは、内部にマイクロ・ナノスケールの反応器や流路、センサー、演算制御回路等をもち、化学反応を可観測可制御かつ高速で行える特長をもつ新しいマイクロデバイスである。