セリウム、鉄、マンガンなどの金属塩と臭化物イオンを触媒としてマロン酸などのカルボン酸を臭素酸塩により臭素化する反応。この反応では、系内に存在するいくつかの物質の濃度、したがって色が周期的に変化する。茨城県立水戸第二高校の数理科学同好会の生徒たちがこの実験を行い、溶液の色が赤~青と交互に変化するのを観察した。ところが、色の交代が終わってからかなり時間がたって、溶液の色が黄色くなったのを発見した。生徒たちは条件を変えながら実験を反復して、条件によっては色の交代の終了後5~20時間後に溶液が黄色になることを確認した。これはBZ反応についての新発見である。この話を聞いたテキサス大学のT.Y.ペトロスキー(日本名:山越富夫)博士は、この研究を論文にまとめて学会誌に投稿することを勧め、指導した。その結果論文は「THE JOURNAL OF PHYSICAL CHEMISTRY A」(2011年11月17日)に掲載されることになった。