自然界では多種類の生物(個体群)が互いに食う食われるの関係にある。光合成を行う緑色植物は有機化合物をつくる生産者で、それを食べる動物は消費者である。消費者にも植物を食べる草食動物の一次消費者、それを食べる肉食動物の二次消費者、さらに二次消費者を食物にする大型の三次消費者の区別がある。それらは互いに食う食われるの関係で鎖のようにつながっている。この関係を食物連鎖という。イネをイナゴが食べ、イナゴをカエルが食べ、そのカエルをヘビが食べるというような関係である。しかし、実際には多くの生物の食う食われるの関係は1本の鎖ではなく、網の目のようにつながっている。それでこれらの関係を食物網という。多くの場合、食物連鎖の個体数を調べると、生産者から消費者、さらに消費者の段階が上がるにつれて、個体数が減少し、それらを重ねるとピラミッド形になる。それを生態ピラミッド(ecological pyramid)、個体数ピラミッドという。ただし、寄生生物の場合などは例外でピラミッドにならない。