イネに徒長(伸びすぎること)を起こさせる「馬鹿苗病」のもとになる根に寄生する菌類から、日本の研究者が分離・精製したもので、その後広く植物に含まれるホルモンであることがわかった。現在までに約50種類あることがわかり、同定された順にGA1、GA2・・・と命名されている。ジベレリンは未熟な種子、茎や根の先端などの細胞の葉緑体などで合成され、師管と道管を通って植物体内に移動する。そして、植物の節間を伸長させる。しかし、オーキシンとは異なり、マカラスムギの幼葉鞘の伸長はさせない。ジベレリンは成長の促進以外にもいろいろな働きをする。短日条件下にある長日植物で花芽形成を誘導したり、キュウリやホウレンソウに雄花をつけさせる。また、未熟な果実では含量が高く、成熟すると減少する性質を応用して、デラウェアなどのブドウでいわゆる種なしブドウがつくられる。