1997年に富田倫生らが立ち上げた日本語の文学作品を電子書籍化した文庫。独自のテキスト版(青空文庫形式)とXHTML(一部HTML版)、及び「エキスパンドブック形式」があり、パソコン上で読めるほか、ビューワーソフトや各種アプリ等により、携帯、スマートフォン、タブレットや各電子書籍端末(→「電子書籍(2012年)」)でも読める体制を整えている。著者の死後50年が過ぎ著作権保護期間の終了したものを中心として、一部著作権者の許諾を得たものも含め、無料配信。2013年には、著作権切れにより、吉川英治の「宮本武蔵」や「三国志」、柳田国男の「遠野物語」、室生犀星の「抒情小曲集」などを配信した。しかし、TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉次第では、日本の著作権もアメリカをはじめ多くの国が採用する70年に延長されることを想定し、14年で死後50年となる野村胡堂(→「捕物帖/捕物控」)、久保田万太郎などの大物作家の作品は、同年1月1日以降一部配信されているが、今後のTPP交渉次第では予断を許さない状態にある。