原史/原文献時代2。3世紀後半~6世紀。弥生時代の王は、中国漢王朝の権威をバックにして力を強めたが、古墳時代が始まる魏晋期以後、中国の力が衰えたため、中国周辺諸国は独自に連携・抗争しながら国力の強化に努めることとなった。古墳時代は日本列島中央部では、埋葬習俗の共通性が強まった。特に前方後円墳と前方後方墳という墳墓形式が特徴的であり、これらは弥生時代末に出現して、古墳時代に各地の王が大きさを競うように築造したものである。古墳時代の最大の墳墓築造地は大和・河内・和泉地域(奈良・大阪)であり、そこに葬られた人々は大王の名にふさわしい。なお大王の本拠については、大墳墓の近くにあって王朝がしばしば交代したとする説、大王の本拠は一貫して大和東南部にあったとする説、大和・河内・和泉地域の諸王が持ち回りで大王位についたとする説などがある。