北海道松前郡福島町にある縄紋時代の遺跡。北海道埋蔵文化財センターが調査して、縄紋時代前期末の岩偶(がんぐう 約5000年前)を見つけた。岩偶とは縄紋時代前期から晩期にかけて道南、北東北、九州などで作られた凝灰岩質の泥岩の人形。この岩偶は凝灰岩を板状に加工して人の姿を抽象的に表したものであり、頭部が欠けているが高さ37センチ、幅29センチと、国内最大のものである可能性が高いという。この資料は祭りの場と見られる盛土遺構(もりつちいこう)から発見されたものであり、縄紋時代の北海道の精神文化の高まりの一端を表している。