奈良県田原本町大字唐古から大字鍵にひろがる弥生時代の遺跡。この時代を代表する大型環濠集落であり、国史跡に指定されている。弥生時代を通じて存続したが、弥生時代中期後半(紀元前1世紀~後1世紀頃)に最大となり、5重の環濠で囲まれている。その面積は約30ヘクタールである。環濠の中には多くの建物があり、青銅器の工房も存在し、木器生産も行っていた。土器・石器・木器・玉などが大量に見つかっている。近畿の弥生土器編年研究は唐古遺跡出土土器によって確立し、学史的にも重要である。絵画土器も多く出土し、鹿・鶏・魚・スッポン・竜・人・建物・船など多様な表現があるが、2階建ての高層建築の絵画土器が発見されて、出土地の近くに楼閣として復元されている。