かつて映画のテーマ曲、伴奏音楽を収めたサウンド・トラックLP(サントラ盤)に人気があったが、近年では映画音楽のライブ演奏に客が集まっている。シネマコンサートと呼ばれることが多い(「シネオケ」と呼ぶこともあるが、これは株式会社キョードー東京の登録商標)。台詞、効果音はそのままに上映し、伴奏部分をフルオーケストラが演奏するもので、音楽と映像を同時に楽しむことができる。全編上映ではなく、特別にハイライト場面を編集しての公演というケースもある。パリ、トロント、デンバー、ケルン、ロサンゼルスなど世界各地で開催され、日本でも2015年ころから本格的に上演されるようになった。「2001年宇宙の旅」「ゴッドファーザー」「タイタニック」などの名作をはじめ、近年では「ハリー・ポッター」シリーズ(→「『ハリー・ポッター』シリーズ総括」)」「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「ラ・ラ・ランド」「ラブ・アクチュアリー」などが取り上げられている。邦画でも、角川映画や「ゴジラ」シリーズ、アニメなどで企画されている。中でも「砂の器」はラスト40分間がストーリー上でもコンサートシーンとなるため、映画と現実の会場がリンクする臨場感が多くの観客を魅了した。