映画芸術および科学技術の発展を図ることを目的として、1927年5月アメリカのロサンゼルスに設立された機関。現在では、ビバリーヒルズにも拠点がある。8000人強の会員を擁し、アカデミー賞(愛称オスカー)の選考・授与、映画文化、教育、技術の研究を助成している。俳優、脚本、監督、撮影、プロデューサーなど17の部門に分かれ、それぞれの部門に所属する会員がアカデミー賞の部門賞の投票を行う。2015、16年のアカデミー賞俳優部門の候補者がすべて白人だったため、黒人社会活動家が抗議キャンペーンを起こし、スパイク・リー監督や俳優のウィル・スミス夫妻らが授賞式のボイコットを表明。これを受けてアカデミー側も会員資格の改定を行い、16年には仲代達矢、北野武、黒沢清、河瀨直美(→「河瀬直美監督グランプリ受賞」)、是枝裕和(→「そして父になる」)など、日本人13人を含む683人が、17年にも真田広之、菊地凛子、三池崇史らを含む774人が新規会員となった。それでも白人が87%、男性が72%であり、アカデミーは2020年までにマイノリティと女性の会員を2倍にすると表明している。