1939年6月20日、静岡県生まれ。66年、別役実らと早稲田小劇場を結成、小劇場運動(→「小劇場演劇」)の一翼を担ったのち、76年に富山県利賀村に拠点を移し、ここを中心に国際的な演劇活動を展開した。82年より世界演劇祭「利賀フェスティバル」を開催。「劇的なるものをめぐって」「トロイアの女」「シラノ・ド・ベルジュラック」「別冊・谷崎潤一郎」「サド侯爵夫人」「廃車長屋の異人さん」など、様々なテキストを独創的な劇的世界に構築した作品を、数多く創作している。独自の俳優訓練法スズキ・メソッドを開発して世界的に普及させるとともに、水戸芸術館、静岡県舞台芸術センターの芸術総監督を歴任。95年、静岡で第2回シアター・オリンピックスも開催した。芸術的創造性に加え、人事・予算も含めた運営を統括する本来の意味での公共劇場の芸術監督のあり方を示し、国際的な評価を得た日本人演出家として先駆的な存在である。