日本と違い、多くの大学に演劇学科が設置されている韓国においては、伝統芸能から現代劇に至るまで、演劇人の層は厚くレベルも高い。日本でもすでに韓流ドラマがブームになって久しく、音楽の分野でもK-POPなど韓国人アーティストの進出は目を見張るものがある。こうした背景のもと、当然のことながら韓国においてはミュージカルの上演も盛んであり、日本からツアーで観劇にでかけるファンも多い。おなじみの「ジキル&ハイド」「モーツァルト!」「三銃士」などに加え、「ジャック・ザ・リッパー」もいちはやく上演され評判となった。2011年には、「美女はつらいの」「宮(くん)」といった話題作の日本公演も行われた。12年には「エリザベート」が上演され、韓国の人気音楽グループ2PMのキム・ジュンスも出演するなど、日本の「エリザベート」ファンの注目も集めた。ソウルの大学路(テハンノ)という地域には多くのミュージカル劇場があり、次々と新作が発表される。