パリのルーヴル宮の中にある世界でもっとも有名な美術館の一つ。もともとフランスの国王の収集品が母体となり、フランソワ1世、ルイ13世と引き継がれ、17、18世紀にかけてのルイ14世の時代に収集品は膨大なものとなった。実際にこのコレクションを美術館として公開したのは、フランス革命のときで、その後、ナポレオンが戦勝品としてこの収集品をさらに増大させた。現在の総点数は数十万点にのぼるといわれている。収集品は、古代メソポタミア・エジプト・ギリシャ時代から20世紀初頭に至るヨーロッパ、アフリカ、中近東の絵画、彫刻、工芸を網羅している。2012年には、フランス北部のランスに、ルーヴル美術館ランス別館(The Louvre Lens)が開館した。この別館は、コレクションを持たずルーヴル美術館の作品を定期的に展示する方式をとっている。設計を、日本の建築家妹島和世、西沢立衛による設計事務所SANAA(サナア)とアメリカの建築事務所が共同で担当したことでも話題となった。また、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに、ルーヴル美術館アブダビ分館(Louvre Abu Dhabi)が15年12月に開館予定である。