デザインと理論の両面において精力的な活動を続けるオランダの建築家。1944年生まれ。75年に設計組織OMA(Office for Metropolitan Architecture)を立ち上げる。モダニズムを批評的に変形させたポストモダン的な作品と、刺激的な都市論「錯乱のニューヨーク」によって注目された。あえて古典的なヒューマニズムをあざ笑い、資本主義やグローバリズムが生成する建築と都市の現実を肯定し、その綿密な調査を展開している。辞書のような書物「S,M,L,XL」(95年)では、巨大さそのものが新しい空間の次元を切り開くものとして積極的に肯定した。近年は、プラダの企業戦略と店舗設計を連動させながらデザインを行うなど建築家の職能を拡張している。MVRDV、SANAAなど、世界各地の建築家に大きな影響を与えている。