2010年11月に開校したせんだいスクール・オブ・デザイン(SSD)は、東北大学大学院工学研究科の都市・建築学専攻が仙台市と連携しながら実行する、新しいデザイン教育のシステムである。独立行政法人科学技術振興機構(JST)のプログラム「地域再生人材創出拠点の形成」の一環として採択された。SSDの目的は、地域の活性化を担い、異分野とのコラボレーションができるクリエーターを養成することである。教育の特徴としては、主に建築系の大学院生と地元で活動する様々な職種の社会人クリエーターが同じ学びの場を共有すること、スタジオ形式の講義、また受講料が無料であることなどが挙げられる。なお、3つのメソッド(方法)のうち、Futureラボ(さまざまな領域の先端研究を活用しながらデザインの可能性を拡張するリサーチスタジオ)では、石上純也(1974~)と東北大学特任准教授で建築家の平田晃久(1971~)を担当の教員に迎え、21世紀型の空間モデルを探求した。