アメリカのブルースに通じる要素があることから、サハラ砂漠周辺の音楽につけられた呼称。2000年代に入って登場したサハラ砂漠のベルベル系遊牧民トゥアレグ(民族自身ではケル・タマシェクと呼ぶ)出身のグループ、ティナリウェン(Tinariwen)が世界的に人気を得たことをきっかけに、数多くのアーティストが紹介されている。カルロス・サンタナ、ロバート・プラント、ボノ、ブライアン・イーノ(→「環境音楽」)らロック・スターに注目されたり、マーティン・スコセッシ製作総指揮でブルース生誕100年を記念して作られた『ザ・ブルース ムーヴィー・プロジェクト』(03年)に、西アフリカ探訪の場面が加えられたりしたことで、話題が広がった。