国内花き研究機関の頂点に位置し、花きに関する最先端の研究を行って日本の花き研究を牽引(けんいん)する独立行政法人の研究機関。1902年に農事試験場園芸部として静岡県興津町に創設後、21年園芸試験場として独立。58年、農業技術研究所園芸部(神奈川県平塚市、61年園芸試験場に改組)に花き栽培研究室が発足。73年、野菜試験場発足時に、本場(三重県津市、愛知県武豊町)と久留米支場の計5研究室体制で花き研究を開始する。86年に野菜・茶業試験場に組織改編し、本場に花き部(4研究室)、久留米支場に緑化植物研究室(鹿児島県枕崎市)を新設。2001年、国立研究所から独立行政法人に組織改編。農業技術研究機構花き研究所(茨城県つくば市、2部8研究室)が発足した。その後03年に独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構花き研究所、06年には独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所へと名称を変更した。これまでに、日持ちが3倍長いカーネーション品種「ミラクルルージュ」「ミラクルシンフォニー」の育成、世界初の萎凋細菌病抵抗性カーネーション品種「花恋(かれん)ルージュ」の育成、キクの花弁が白くなる仕組みを解明するなど、世界的な成果をあげている。