スカパーJSAT株式会社が手がける、通信衛星や光ファイバー網を用いた、有料多チャンネル放送サービス全体を指す名称。旧名の「スカイパーフェクTV! 」の略称に由来する。サービス内容は3形態あり、(1)「スカパー!」は、東経110度の静止衛星軌道上の通信衛星を使用したデジタル放送(110度CSデジタル放送 110 degree communication satellite digital broadcasting)。アンテナはBSデジタル放送用と共用可能で、電波が受信できれば、CSデジタル放送対応のデジタルテレビやレコーダーなどで視聴ができる。約70の専門有料チャンネルを擁し、そのうちの約半数がハイビジョン画質で放送を行っている。(2)「スカパー!プレミアムサービス」は東経124度と東経128度の軌道上にある通信衛星を利用しており、専用のアンテナと受信チューナーが必要となるが、ラジオ約100チャンネルを含む、専門性が高い約270チャンネルもの番組を放送している。2014年5月には、標準画質放送を完了しハイビジョン画質に移行。15年には4K本放送も開始した。(3)「スカパー!プレミアムサービス光」はNTTの光ファイバー網と専用のテレビ用回線終端装置(V-ONU ; visual-optical network unit)および、同サービス対応の専用チューナーからなる放送サービス。電波による放送の伝播経路を光ファイバー網に置き換えたイメージで、終端装置から同軸ケーブルで取り出した信号は、電波による放送と同様に家庭内で分配できる。同サービスの視聴や録画には専用のチューナーが必要となるが、戸別にアンテナを設置することなく、地上デジタル放送やBSデジタル放送などがまとめて受信できるメリットもある。
17年には、BS/CS放送とインターネット配信を融合した「スカパー! Hybrid」サービスの提供を開始。ハイブリッドキャスト技術を利用し、視聴者に放送の種類や配信の種別を感じさせないなど、利便性の向上にも注力している。18年12月には、110度CS衛星を利用し、「スカチャン4K(仮)」を開設し、8チャンネルの放送を開始する予定。4K放送を本格化させる。