「ブルーレイディスク」(Blu-ray Disc Associationの商標)の規格に準拠しつつ、コンセプトとしてハイレゾオーディオの高品位収録に特化したディスク。ブルーレイディスクの大容量性を生かし、最大でCDの約6.5倍の情報量となる192kHz(キロヘルツ)/24bit(ビット)のPCM音声を非圧縮で記録でき、既存のSACD(Super Audio CD)やDVD-Audioのように専用のプレーヤーを必要とせず、普及しているブルーレイディスクプレーヤーを利用できるのもポイントである。
一般的なブルーレイディスクに対する特徴は、(1)映像コンテンツが収録される場合でも、そのデータ量を最小限にすることで、ディスク容量のほとんどを高品位な音声データの収録のために充てられ、(2)音声信号のデータ量が増大し、映像信号のデータ量が減少するため、伝送時に音声信号が映像信号から受ける電気的な影響(ノイズ)も最小限に抑えられ、さらに(3)一般的なブルーレイディスクはテレビに表示されるメニュー画面を介して操作することになるが、メニュー画面を使用しなくともCDと同様の再生操作ができるように制作することで、テレビを接続しなくても楽しめるように工夫されている。
近年のハイレゾブームは、インターネットから音源ファイルをダウンロードして再生するスタイルから火がついた。しかし、パソコンやネットワークプレーヤーを使用する場合、中高年層にとって、ファイルの扱いには難しい面がある。パッケージ販売されるブルーレイオーディオは、そうした既存のオーディオユーザーに対し、ハイレゾ体験を充実させるメディアとしての意義も大きい。