CDの数倍のデータ量をもつハイレゾ音源をハイレゾ音質で聴取するには、相応の再生装置が必要になる。主なコンポーネントとしては、(1)パソコン+USB-DAC、(2)ネットワークプレーヤー+NAS、(3)携帯音楽プレーヤー、(4)ハイレゾディスク再生装置の4パターンが挙げられる。
(1)は、パソコンにUSB-DACと呼ぶ外付けのD/Aコンバーター(デジタル音声データをアナログ音声信号に変換する装置)を接続する方法で、手持ちのパソコンが利用できれば比較的手軽に始められる。ただし、パソコンが起動していない時は音楽が聴けない。
(2)は、NASと呼ばれる、LAN(ローカルエリアネットワーク)に直接接続できるハードディスクドライブなどの記憶媒体に音源ファイルを収納しておき、LAN経由で専用のネットワークプレーヤーで再生する方法。音楽聴取時にパソコンを使用する必要がなく、オーディオ愛好家に人気がある。近年、ネットワークプレーヤー機能を搭載したミニコンポやAVアンプも増えていることから、初心者にも敷居が低くなっている。
(3)は、ハイレゾ対応のコンパクトなプレーヤーに音源ファイルを取り込んで、主にヘッドホンで聴取するスタイル。手のひらで完結する点で、簡便である(→「ハイレゾ対応ポータブルプレーヤー」)。
(4)は、SACD(Super Audio CD)やDVD-Audio、ブルーレイオーディオ(Blu-ray Audio 「ブルーレイ」はBlu-ray Disc Associationの商標)のプレーヤーを利用する。従来からのSACDやDVD-Audioは、ハイレゾオーディオの元祖である。ディスクメディアは安定した再生が可能で、トラブルも皆無と、オーディオファンの支持は厚い。