1996年4月より当時の建設省、郵政省、警察庁が中核となり官民共同で運用を開始した交通情報通信システム。日本道路交通情報センターが集めた情報をリアルタイムでドライバーまで伝え、それを有効利用することで慢性化する交通渋滞を減少させ、さらにはそれによって生じる経済的損失や交通事故を減少させることを最大の目的としている。情報の伝達はNHK-FM放送局から送られるFM多重放送と、道路に設置されたビーコン(一般道では光、高速道では電波)によって行われており、表示できる情報は文字情報によるレベル1、簡易図形によるレベル2、カーナビゲーションシステム(カーナビ)の地図上に交通状況を上書きするレベル3の3種類がある。2002年2月には、3メディアによるサービス提供エリアは、全国の高速道路と47都道府県すべてが対象となった。現在では電話回線などでも情報が取得できるようになり、エリアを超えたリアルタイムの交通情報が得られるようになっている。また、DSRC(狭域通信)を利用した端末の実用化も進められている。