2010~12年にかけてイギリスで活躍した歴史的名馬。通算14戦14勝、G1は9連勝を含む10勝。圧倒的なスピードと瞬発力で2着につけた着差の合計は76馬身余に上る。3歳時は1600メートル戦を中心に走っていたが、4歳の秋にはチャンピオンステークス(→「世界の大レース」)など中距離G1でもずば抜けた強さを示した。ワールドサラブレッドランキングでは04年の創設以来最高となる140ポンドのレーティングが与えられた。これは国際レーティングが公式に発表された1977年以降でも、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(→「世界の大レース」)、凱旋門賞などに勝った86年のダンシングブレーヴ(Dancing Brave)の141ポンドに次ぐものだが、2012年末に過去の名馬のレーティング見直しが行われ、ダンシングブレーヴが138ポンドに、140ポンドで2位タイだった1981年のイギリスダービー馬シャーガー(Shergar)と77、78年に凱旋門賞を連覇したアレッジド(Alleged)がそれぞれ136、134ポンドに降格されたために、フランケルは過去35年における世界最高の名馬と公式に認定された。父は2001年にイギリス、アイルランドのダービーなどに勝ち、ヨーロッパの3歳チャンピオンとなったガリレオ(Galileo)。馬主はダンシングブレーヴと同じサウジアビアのカリッド・ビン・アブドゥーラ(Khalid bin Abdullah)王子。