男女別の競技の公平性を保つため実施した検査。国際オリンピック委員会(IOC)は1968年メキシコ・オリンピックから96年アトランタ・オリンピックまで行った。現在は倫理上の観点から行われていない。IOCが採用する前に、国際陸上競技連盟(IAAF)が66年のヨーロッパ選手権で実施したが、女性医師団が触診などの検査を行い、大騒動となった。その後、染色体検査に変わり、アトランタ・オリンピックでは女子の8選手が一般的には男性にしかないY染色体を有すると判定された。2009年の世界陸上選手権では女子800mで優勝したキャスター・セメンヤ(南アフリカ)に性別疑惑が持ち上がった。国際陸連による性別検査を機密事項として結果を公表せず、同選手の金メダルが認められた。