国際陸上競技連盟(IAAF)は2011年8月の総会で、男女混合レースで女子選手が世界記録を上回っても、今後は女子だけのレースと区別して、世界記録でなく世界最高記録として扱うと決めた。03年に男女混合レースで樹立されたポーラ・ラドクリフ(イギリス)の現行世界記録(2時間15分25秒)は公認のままとなるが、これからの新記録は女子単独レースか規則に沿ったレースに限られる。これまで男子のペースメーカーが「風除け」になるようなケースがあって問題視されていた。最近では女子を30分程度、先にスタートさせる「時差方式」を採用する大会が増えている。国際陸連の総会決定後、一時はラドクリフの記録が非公認になるとの流れだったが、ワールド・マラソン・メジャーズ(WMM)と国際マラソンロードレース協会(AIMS)が「ロードレース競技の歴史を尊重しないことにもなる」と総会決定を批判。ラドクリフ本人も異議申し立てするなど、関係者から反対の声が上がっていた。