アメリカ大リーグでフリーエージェント(FA)となった選手が移籍した場合の旧所属球団への補償制度。2012年に導入され、選手の年俸高騰を防ぐ狙いもある。仕組みとしてまず、FAとなった選手が在籍していた球団は、大リーグ年俸上位125選手の平均額の1年契約をそのFA選手に提示(オファー)する。選手は1週間以内に、そのオファーを受け入れるかどうかを決めなければならない。選手がオファーを拒否して移籍した場合、旧所属球団には移籍先から翌年のドラフトの指名権が補償される。規定額での契約を拒否しても、旧所属球団と交渉を続けることはできる。日本選手では黒田博樹投手がニューヨーク・ヤンキースから12年に1330万ドル、13年に1410万ドルの規定額でオファーを受けた。黒田は両年とも受諾しなかったが、その後の交渉で規定額を上回る年俸でヤンキースに残留している。