縁というものは不思議なもので、人と人とが和合するのもしないのも、すべて仏教にいう因縁(いんねん)によるものだというたとえ。
〔類〕縁なき衆生は度し難し/縁は異なもの味なもの
〔出〕歌舞伎(かぶき)・勧善懲悪孝子誉(かんぜんちょうあくこうしのほまれ)
〔会〕「お向かいの加藤さん、ほんとうに仲がいいわね。あんな夫婦もあるのね」「合縁奇縁さ」「うちみたいにだめになっちゃうのも因縁かしらね」「たぶんな。さ、判を押すから、その離婚届こっちへよこしなさい」