(「度す」とは悟りを開くこと) 仏を信じようとはしない仏縁のない者が相手では、いかに広大な仏菩薩(ぼさつ)の慈悲をもってしても、救うことはできない。転じて、いくら話しても聞く耳をもたず、理解や関心のない者には救いようがないことをいう。
〔類〕犬に論語/馬の耳に念仏/牛に経文/蛙の面に水/どこ吹く風/猫に念仏
〔出〕浮世草子(うきよぞうし)・諸芸袖日記(しょげいそでにっき)
〔会〕「あなた、勧誘の人にまた新聞とらされちゃった」「あれほど勧誘員が来てもドアを開けるなって言ったのに。ああ、縁なき衆生(しゅじょう)は度し難しだ。5つも新聞とってどうするつもりだ」