初めを聞いただけで終わりを理解できるという能力をいい、事の発端を知れば全体が類推できるという聡明さをたたえる句である。
〔類〕一を以(もっ)て万を察す/目から鼻へ抜ける
〔対〕一を識って二を知らず/十を聞いて一を知る
〔出〕論語(ろんご)/太平記(たいへいき)
〔会〕「お隣の奥さん、やあね。会うと子供の自慢ばっかり」「そうよ。うちの子は一を聞いて十を知るような子なんですのよ、だって。よく言うわよね、まだ10まで数えられもしないのに」