正義を守る人は、どんなに生活に窮しても、不正なことには手を出さないことをいう。鷹は農民の作る稲や麦の穂をついばまないというが、それは鷹が肉食の鳥であるからである。
〔類〕渇しても盗泉の水を飲まず/鷹は死すとも穂は摘まず/武士は食わねど高楊枝
〔出〕歌舞伎(かぶき)・幼稚子敵討(おさなごのかたきうち)
〔会〕「社長、A国からなら格安で羊毛を輸入できます」「だめだ、A国だけは」「人種差別しているからですか。そんなこと言っても、このままじゃわが社は倒産ですよ」「いや、いかん。鷹(たか)は飢えても穂を摘まず、だ」