壊れた鍋にも、それにふさわしい蓋があることをいい、なんでも似通ったものを見つけることにたとえる。どんな人にも、それ相応の配偶者がいることをいう。
〔類〕合わぬ蓋あれば合う蓋あり/蓼食う虫も好き好き/似合い似合いの釜(かま)の蓋/曲がった釜には曲がった甑(こしき)
〔出〕俳諧(はいかい)・毛吹草(けふきぐさ)
〔会〕「また失恋したのか、元気出せよ。おまえだっていつかは結婚できるさ。破(わ)れ鍋(なべ)に綴(と)じ蓋(ぶた)ってたとえもあるぜ」「ぼくは、綴じ蓋みたいな女なんていやだ」「身の程を知れよなあ」