大規模かつ連鎖的な金融機関の破綻など、金融システム危機への対処方針を決定するための特別の機関。内閣総理大臣を議長とし、内閣官房長官、金融担当大臣、金融庁長官、財務大臣、日本銀行総裁の5人を議員とする。事務局は内閣府の外局である金融庁の監督局総務課が務める。2001年の「改正預金保険法」に基づいて、金融危機対応会議が金融システム危機のおそれありと判断した場合には、(1)経営危機に陥った金融機関の資本増強(→「公的資金注入」)、(2)破綻した金融機関の預金全額保護(→「ペイオフ」)、(3)破綻した金融機関の一時国有化、といった例外的措置を講ずることができるようになった。金融危機対応会議(議長は小泉純一郎首相・当時)の決定に基づいて、03年6月には、りそなホールディングスに対して1.96兆円の公的資金が注入され、同年11月には、足利銀行が一時国有化された。金融危機対応会議は、現在の日本においてマクロ・プルーデンス政策に関する首相官邸・金融庁・財務省・日本銀行の間での唯一の横断的な会議(機構)としての意味を有している。