アメリカのニューヨークに本社を置くシティグループが、2007年に日本で設立した100%出資の子会社。シティグループは、160以上の国・地域に展開する文字通りのグローバル・バンクであり、個人向け銀行業務、クレジットカード業務、法人向け投資銀行業務などの幅広い金融商品サービスを世界中で提供している。シティバンク銀行は、外貨預金や外貨建て投資信託などを中心とした個人向け業務と日本に進出する外国企業への融資・決済サービスなどの法人向け業務を営んできたが、14年12月に個人向け業務を三井住友銀行に売却することで同行と最終合意したと発表した。シティバンク銀行は、世界各国で利用できるATMサービス(→「ATM国際サービス」)や、プライベート・バンキングなどで強みを発揮してきたが、その半面、09年にはマネーロンダリング対策の不備、11年には投資信託の不適切な販売を理由に金融庁から相次いで業務停止命令を受けた。個人部門の売却は、日本におけるプライベート・バンキングの将来性にシティグループが見切りをつけた証左ともみられる。