2013年1月をめどに実施される、東京証券取引所グループと大阪証券取引所の経営統合を目的に設立される持ち株会社のこと。経営統合後の現物市場運営会社、デリバティブ市場運営会社、自主規制法人、日本証券クリアリング機構の4社を傘下とする企業グループになる予定である。それに先立ち実施される、東京証券取引所グループによる大阪証券取引所(ジャスダックの上場会社)の株式を対象とした1株48万円での株式公開買い付け(TOB)は、東京証券取引所グループが株式現物取引で、大阪証券取引所がデリバティブ取引でおのおの高いシェアを占めていることに鑑み、公正取引委員会から独占禁止法違反を理由とした排除措置命令が行われないことを確認した上で行われる予定である。経営統合を契機に、取引所としての国際競争力の一層の強化や、コモディティー取引(商品取引)も対象とする総合取引所化に向けた取り組みなどが、積極的に推進されることが期待されている。なお、国内の証券流通市場の機能を取引所間競争を促進することで向上を図っていくためにも、規制緩和によるPTS(私設電子取引システム)の成長・拡大も重要であることは言うまでもない。