雇用調整にともなって離職を余儀なくされる者に対して行われる再就職支援活動のこと。職業適性の分析や履歴書の作成に関する相談・援助、面接トレーニングなど、その内容は多岐にわたる。アウトプレースメントの事業が職業紹介をともなう場合には有料職業紹介事業の許可が必要となるが、その費用は一般の職業紹介の場合とは異なり、求人企業ではなく、離職者の在籍していた企業が負担する。近年、外資系企業を中心に、従業員に退職(労働契約の合意解約)を求める場合、退職金の割り増しとアウトプレースメントをワンセットとして提示する企業が増加しており、判例のなかにも、こうした企業側の取り組みを解雇(合意解約にいたらなかった場合)の効力判断に当たって考慮し、解雇権の濫用に当たらないと判断する動きがみられる。