政治には一定のカネがかかるとして、政党に国費から助成する制度。政党交付金とも言う。1989年に発覚したリクルート事件への反省から選挙制度改革と一体で議論され、与野党合意により政党助成法が94年1月成立、翌95年1月から施行された。イギリス、ドイツ、フランスなどにも同様の制度がある。交付金は国勢調査人口に250円をかけた額とされ、発足当初の総額は309億円(2015年は320億円)。これを議員数割と得票数割に応じて各政党に交付する。助成を受けるためには、(1)国会議員5人以上、または(2)国会議員1人以上で直近の国政選挙(選挙区でも比例区でもよい)の得票率2%以上、いずれかの要件を満たす必要がある。交付金額を「前年実績の3分の2を上限」とする条項は、かえって企業献金集めの口実に使われたことなどへの反省から、1995年11月の法改正により撤廃された。政党助成法に反対する共産党は交付金分配の届け出をしていない。