政治を志す有為の人材の育成や、有望な立候補者を発掘するために開く塾。特に資金力や知名度のない政治家志望者に政治への道を開く狙いがあると同時に、政党や政治家が作る政治塾には候補者をリクルートする目的がある。政党とは関係なく政治家養成を目的に設立された草分け的な存在として1979年、松下幸之助によって設立された「松下政経塾」がある。小沢一郎は自由党時代の2001年に「小沢一郎政治塾」を開講し、12期にわたって継続し多くの政治家を育成した。大阪市長の橋下徹は「維新政治塾」を興し、12年3月の開講時には3326人の応募があり、塾生を888人に絞り込んだ。12月総選挙で当選した日本維新の会(→「維新の党」)候補54人のうち15人が同塾出身だった。橋下の動きに触発されて愛知県知事の大村秀章は「東海大志塾」を、名古屋市長の河村たかしは「河村たかし政治塾」を開講した。滋賀県の嘉田由紀子知事も「未来政治塾」を立ち上げた。