2008年4月に提出され、6月に成立。その大きな柱は各省による再就職あっせんの禁止、官民人材交流センターへの再就職支援一元化と能力実績主義の徹底と新たな人事評価制度の導入。07年7月から08年2月にかけ、「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」(座長・岡村正)が開催され、同年2月5日に報告書が出た。それを受け同年4月に国家公務員制度改革基本法案が国会に提出され、同年6月に自民・公明・民主の3党の合意による修正を経て成立した。
基本法のポイント=(1)内閣一元管理の導入。 内閣官房に内閣人事局を設置し、幹部職員等の一元管理を行う。そのために法施行後1年以内に内閣人事局の設置に関する必要な法制上の措置を講ずる。(2)キャリア制度の廃止で、1種試験合格者が身分固定的な幹部候補となり、横並びで昇進するいわゆるキャリア制度を廃止する。(3)労働基本権、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置する。その他、国家戦略スタッフの設置、職員の倫理の確立、信賞必罰の徹底など。スケジュールは、内閣人事局の設置を法施行後1年以内に行う。それ以外の法制上の措置は3年以内をめどに行う。その他必要な措置を5年以内にする。(→「内閣人事局の設置案」)