2008年6月に成立した国家公務員制度改革基本法で設置が予定されている国家公務員の幹部職員人事を一元的に管理する機関。国家公務員制度改革推進本部(本部長は総理大臣)の顧問会議は、08年11月14日、内閣人事局に関し、給与、任免制度の企画立案や人件費予算の配分機能を持たせ、「人事管理に関する戦略中枢機能」を担う組織とする方針を提出した。基本法は1年以内に関連法案を提出するよう定めている。内閣人事局という名称は総務省の意向を入れて、内閣人事・行政管理局となった。09年2月3日、推進本部は、改革の工程表を決めた。府省の幹部職員人事を一元管理する内閣人事・行政管理局を10年4月に設置し、早期退職制度の見直しにより「11年から、いわゆる『天下り』の根絶に対応した新たな人事制度を実現する」と明記。ポストの定数管理や任用・試験・研修の企画立案機能などに関する人事院機能の内閣人事・行政管理局への移管については人事院の了承を得られないまま決めた。設置予定の内閣人事局は、(1)内閣人事局長には政務の内閣副官房長官か新設の副長官を充てるが、いずれの場合も国会議員とする、(2)人事局のスタッフは55人程度とする、(3)内閣人事局で各省庁の事務次官、局長、審議官など600の人事を決定する、(4)官房副長官の下で省庁横断の幹部候補者名簿を作成し首相や閣僚と協議し任命する、などとしている。