内閣は毎年度、その翌年度の自治体全体の歳入歳出総額の見込額に関する書類を作成し、国会に提出するとともに一般に公表しなければならない(地方交付税法第7条)。この自治体の歳入歳出総額の見込額を地方財政計画といい、総務省が作成する。地方財政計画は年度当初の収入支出の見込額を示した参考資料であるが、自治体の予算編成と財政運営の指針を示したもので、自治体の行財政運営に対する国の考え方を示す役割も果たす。また、国の予算との関係で地方財源の過不足を測定するのも地方財政計画の機能である。2007年度の地方財政計画は、歳入・歳出規模で83兆1300億円、前年度比0.0%減。6年連続で減少し、ピーク時の01年度より6兆1800億円、6.9%の減と圧縮されている。08年度の地方財政計画は7年ぶりに増加に転じ、83兆4000億円と0.33%の増となった。地方再生事業費の新設など、地方への配分を厚くしている。09年度の地方財政計画は82兆5557億円と一転して前年度比1.0%の減となった。これは地方税の大幅減の影響である。12年度の地方財政計画の規模は歳入歳出とも81兆8700億円であるが、震災などの影響で別枠で「東日本大震災分」として、震災復興特別交付税6855億円、緊急防災・減災事業6300億円などがある。13年度の地方財政計画の総額は81兆9100億円で前年度比500億円程度、0.1%増と微増であった。