宮崎市では2009年4月1日に「コミュニティ税」が施行されたが、これの廃止をマニフェストにした戸敷正氏が10年の1月に新市長に当選。同年12月の議会で廃止条例が可決され、11年3月に廃止された。同税は「地域コミュニティ条例」によって市民税均等割の課税対象者約16万人から1人当たり年に500円を徴収するものだったが、「自治会費の二重取り」、「自治会の住民代表性への疑問」などから廃止となった。この税は住民税の均等割に500円を上乗せする超過課税である。これを「コミュニティ活動基金条例」によって基金に積み、年に約8000万円の財源を設けることができる。宮崎市は06年1月に砂土原、田野、高岡の3町を編入合併し、これらの区域に合併特例区を設け、旧市域に15の地域自治区を設置している。これら18の自治区の活動費の一部を支援するのが、この「コミュニティ税」であった。
砂土原町合併特例区の広報によると、08年度の「特例区予算」が、第19回合併特例区協議会で同意され、その総額は8062万8000円であることがわかる。この予算には、地域づくり協議会支援事業約1900万円、自治会運営補助事業1182万円、砂土原地域福祉センター管理運営事業2332万円などが計上されている。コミュニティ活動支援交付金はこれらの予算に追加して交付される。その使い道については、まちづくり委員会で事業計画をつくり、09年7月現在234事業が進められていた。現在は他の一般財源でこれらの事業はすすめられている。